LEONkei

ワイルドバンチのLEONkeiのレビュー・感想・評価

ワイルドバンチ(1969年製作の映画)
3.5
人間の本質は〝暴力である〟と言うテーマを掲げ、数々のバイオレスを描き続けて来た〝サム・ペキンパー〟の傑作。

野蛮で情け容赦ない極悪非道な〝暴力〟は目に見えるものだが、目に見えないココロに潜む〝暴力〟こそ最も恐ろしいものなのかもしれない。

肉体的暴力に精神的暴力、残念ながら人間に感情がある限りそれは永遠に無くならない。

何かのキッカケによって誰もがココロの奥底に眠っていた〝暴力〟スイッチが稼働した時、それを抑制する為にはまた〝暴力〟で抑えるしかない無情な現実。

互いに相反する〝正義〟を掲げ〝暴力vs暴力〟、それを人ごとのように眺めている人々は一体何なのか…自分も含め。

アンバランスで偏った情報を鵜呑みにするのは愚の骨頂、どちらの〝正義〟が正しいかなど部外者には到底分かるはずもない。


ヤニで薄汚れた歯をギラつかせ、泥臭く汗臭い無法者達が荒くれる〝サム・ペキンパー〟のバイオレンスが炸裂する。


何万年経っても人類は〝暴力〟を捨てる事はできず、いつか〝暴力〟によって破滅するだろう..★,
LEONkei

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