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クリムゾン・タイドのzshのレビュー・感想・評価

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)
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閉ざされた空間ゆえに高まる究極の緊迫感、艦長をはじめクルーの人間性がより浮き彫りになることから名作が多い潜水艦映画の中でも個人的に一番推したい今作。シンプソン&カイマー製作作品としてもトニスコ監督作としても代表作の一本。

ジーン・ハックマン(実際に16で海兵隊に入った過去を持つ)とデンゼルの信念を曲げないふたりの緊張感ある争いは勿論のこと両指揮官の間で揺れ動き葛藤する役どころを演じた若かりしヴィゴ・モーテンセンも素晴らしい。

無線修理に手こずる乗組員に対して「スタートレック」を引用して励ますデンゼルのエリート軍人らしからぬユーモアのあるくだりも緊迫したドラマの中で印象的。その人にしかできない役割とその重大さを理解させる説得術を持ってるという点からもハンターが実戦経験はなくともリーダーに相応しいのが分かる。
(もしかしたら「眼下の敵」のクイズをする場面と「スタートレック」の挿話は脚本のリライトをしたと伝えられているタランティーノが手を加えた箇所なのかも)

キャラクターとアクションを補完してオリジナリティ溢れる音楽空間を創り出したジマーのスコアは今聴いても秀逸。「Mutiny」「Roll Tide」は名曲。

当時作品のプロモーションの為デンゼルが来日したのだけどその記者会見記がパンフにちゃんと載ってる。
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