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クリムゾン・タイドのnagarebosiのレビュー・感想・評価

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)
4.5
久しぶりに観ましたが、やはり良かった!
映画館で観たとき、トニースコットってこういう群像劇みたいなのも撮れるんだって感心したぐらい面白かった。
潜水艦という限定された空間内での、考えの相違による上司2人の反乱につぐ反乱というストーリーがむちゃくちゃ面白く、自分の好みにドンピシャはまった。テーマも、ジレンマを抱えていた問題点を鋭く突いて上手い。
キャストもジーンハックマンとデンゼルワシントンって好きな役者で、またこのキャラに合ってて良い。脇役も好きな役者が揃ってすごい。ジーンとデンゼルが最初に対立する時のジーンの感情爆発の緊迫感とか、クライマックスのメッセージが届いたときの二人の表情とか、ヴィゴーモーテンセンの苦悩する表情とか、ミサイル発射のキーを取らずタバコを吸う姿とか、とにかく役者の演技をメインにした舞台劇のような演出に驚いた。
撮影もスタイリッシュでアングルもうまく、またよく動く。照明の色使いが抜群にうまく場所ごとに色分けさせて分りやすくさせているのも感心したし、ジーンの表情のライティングなどよく計算されている。
音響も、艦内マイクのカチャっていう音とか、艦内を駆ける靴音、艦が圧迫されるときの音など印象に残る。
ハンスジマーの音楽もこの頃の彼らしい危機感煽りまくりの曲、今聴くと少しウザったいけど当時は好きだった。
ほんとによく出来ていて好きです。