ぺりこ

プラダを着た悪魔のぺりこのネタバレレビュー・内容・結末

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ここ最近、個人的なアン・ハサウェイブームが訪れており鑑賞。
先日見たマイインターンがとても良かったので、こちらも期待。

アン・ハサウェイ演じる主人公アンドレア。皆の憧れのファッション雑誌『ランウェイ』の編集長ミランダのアシスタント職に就いたはいいが、アンドレアが悪魔のような上司・ミランダから受ける仕打ちが物凄く酷い。我慢して働らくにも人間には限界がある。ミランダの我儘に付き合わされるだけなのだが内容が破天荒過ぎる。しかしその要求にほぼ確実に熟すアンドレア。名門大学卒と言えどもどこでその能力が備わったのかと思えば、このランウェイの編集部。無理だと分かりつつもやり遂げてしまうアンドレアには元々持っていた能力をここで発揮したのだろう。勿論アンドレアも凄いが、見抜いて引き出したミランダも凄いとしか言い様がない。

やがて仕事に慣れてき始め、ミランダの先手を打つまでに成長するアンドレアだが、私生活がボロボロになる。1つの成功を手に入れるともう片方は崩れてしまう。まさに自分もミランダのようになると思い直したアンドレア。ここが彼女の頭のいい所だ。積み上げたものを捨て、本来の自分の希望していたジャーナリストになる夢に向き合う。理想的な格好良い女性の在り方だった。

アンドレアが場違いなランウェイの編集部で出会った人達に悪い人が居なかったことが凄く幸いだと思った。意地悪な言い方はするが、嘘をついたりや嵌めたり等せず、アンドレアが綺麗に気飾れば素直に褒める根は悪い人達では無かったことも本当に良かった。嫌味な人間の中に居たら誰も長続きもしないし、それは本人にとって毒でしかないのでその様な会社で働くほど無駄な時間を過ごすことは何よりもバカバカしい。

アンドレアの先輩である同じアシスタントのエミリー。彼女の見下した顔が最高だった、笑 見た事のある顔だと思ったらまさかのメリーポピンズのエミリー・ブラントだった、笑 エミリーのパリ行きにかける情熱が熱かった。誰よりも行きたがっていたのに最終的に事故に遭うとは運が無さすぎて申し訳ないが笑うしかなかった。エミリーは嫌味は言うが、間違ったことは言わないし、何より風邪をひいてまでも仕事に来るほど仕事熱心。今時、本来なら周りの事を考えたら休むべきところだが当時は頑張る人間が偉い傾向というものがあったのだろう。不器用だけどとてもチャーミングな女性だった。

スタイリストのナイジェル。彼は初対面でアンドレアに彼女のスタイルやファッションセンスについてゴミのように見下すが、やがて良き相談相手になって行き、作中では無かったがアンドレアに一からファッションセンスを叩き込んだのだろう。そしてアンドレアもそれに応えるようにどんどん飲み込んでいったのではないだろうか。ファッションの師弟関係のように見えてナイジェルの存在は本当に心強かった。彼が居なかったらアンドレアはこの仕事をここまで続けることは出来なかったのでは無いだろうか。
ラストに彼が悲しい思いをしたまま終わってしまって残念だった。独立して成功して欲しかったな・・・と言うのが本音。

個人的にはラストが少し残念だった。
アンドレアがランウェイを去るのではなく、どうせならミランダから見限られクビになり、夢であったジャーナリストになる為、別の出版社での面接に向かい編集長から言われるミランダからの一言があったら、もっと格好良いアンドレアとミランダになったのではないかと思った、笑

メリル・ストリープが演じるミランダが物凄い鬼畜。今後メリル・ストリープを見たらあのイメージが頭から離れない、笑 彼女の演技力には惚れ惚れするくらいの凄みがあった。

作品で出てくる衣装も煌びやかでお洒落すぎる。アンドレアがどんどん綺麗になる姿は見てるこちらが嬉しくなるくらい綺麗だった。
ぺりこ

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