EDDIE

プラダを着た悪魔のEDDIEのレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
2.9
巧みな構成、飽きのこない脚本。一方でミランダの独裁性があまりにも青天井で気が滅入る。アンドレア役のアン・ハサウェイは究極に美しかった。

仕事映画の傑作として必ず名前が挙がる本作。実は初鑑賞です。評価されるのは理解できる一方で、自分には“ランウェイ”のミランダ絶対主義な世界があまりにも観ていて辛く感情移入はしづらかったです。
まぁ確かにオシャレで、アン・ハサウェイは元が美人だけど、素人目にもダサいと思わせる服装での登場シーン。それが見る見るうちにファッションセンスが上がり、ミランダの無理難題にも応えていき順応する彼女の姿には仕事の中での成長が見てとれました。
ただ個人的に同じハサウェイ映画であれば『マイインターン』の方が好きですね。

彼氏や親友たちと緩くも楽しい日々を送っていたアンドレア。彼女はジャーナリスト志望で、たまたま人気ファッション誌“ランウェイ”のアシスタントの面接のチャンスが舞い込みます。
ファッションに興味のない彼女はファッション業界のドンでもあるミランダからは蔑む目で見られながらも、徐々に仕事とミランダの無茶振りに順応していくのです。

だけどファッション誌の仕事をするというよりも、アシスタントなのでミランダの雑用がメインです。
彼女の無茶振りを当然のように対応し続けているうちに、彼氏や親友とは少し距離ができてしまいます。まぁ仕事にのめり込むとこういう描写はありがちですよね。

自身の責任感ではなく、振り回されながらも流れに身を任せて決断を進めてきた人生だったのでしょう。同僚でアシスタントの先輩のエミリー。彼女は第1アシスタントとしてパリの仕事へ同行するのが夢でした。そんな彼女の運命を変えてしまったのが他でもないアンドレア。
自覚と責任。行動にはすべて自分の責任が伴うことを教えてくれる作品でもあります。

確かに評価されるのはわかるんだけどなぁ。だけどミランダの仕事観があまりにも独裁的すぎてついていけない自分がいました。こんな上司ついていけない。過去に辞めてしまった2人のアシスタントも根性がないと見るか。いや、いくらなんでも異常ですよと。まぁカリスマ性があるのは間違いないのだけど。
ハリーポッターの最新刊の原稿手に入れろは本気で引きました。しかも自分の双子の子供のお願いです。子供には甘く、従業員には厳しい。あまりにも酷すぎます。

ちょっと仕事で前向きになれそうな作品を観ようと手に取りましたが、逆効果でした。

※2020年自宅鑑賞191本目
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