バクのひざ

サラエボ、希望の街角のバクのひざのレビュー・感想・評価

サラエボ、希望の街角(2010年製作の映画)
3.2
かわいいケーキが並んだカフェや、ダンスミュージックの鳴り響くクラブ。街自体にはもう紛争の面影は見られない。
でも人々の心にはまだ強く傷が残っていて、その傷からの救いを宗教に求め始めた男と、強く自由な女として生きていこうとする女。
そんな正反対の方向へ歩き出した二人の溝はそりゃあ深くなっていくばかりとな。

ボスニア紛争がいまだに人々に及ぼす影響や、熱心なムスリムとそうでない人の温度差のある関係性などが垣間見れて興味深かった。

主役の女優さんはオードリーヘップバーン的な魅力がありましたけど、ラスト、彼女のとった選択の先に希望はあったのだろうか。