光

HIDDEN ヒドゥンの光のネタバレレビュー・内容・結末

HIDDEN ヒドゥン(2010年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ガッカリな作品でした。
人体実験の結果ミュータントが生まれてしまったという設定に説得力が無いのが痛いです。
マッドサイエンティスト感を出そうと頑張ってはいるが依存症治療からなぜミュータントに発展してしまったのかが謎すぎる。
そして首謀者の母親が死んで遺産として研究結果だけが残されてしまうという末路にどう収拾を付けるかが本作の命題とも思われるが、人体実験第1号があとを引き継いでいたというオチも説得力が無い。
治療センターで何をしたいのかが謎すぎるのだよ。
その結果ストーリーに魅力が無くただただ頭数そろえて人々が死んでいくだけの典型的サバイバル・ホラーと同じ展開にしちゃってるのが惜しい。
つまりアイデアが弱い。
襲われる側もキャラ付けがされておらず、適当にバラバラに行動して死んでいくだけ。
必要以上に騒ぐやつとか、抜け駆けしてHするやつとかはいたけど個性にまではつながらず印象としてはマジメな人物描写がまた魅力を損なっている。
肝心の恐怖描写については最悪で流血シーンを一切描かないという鉄の意思が本作にとっての致命的な痛手となっている。
子供たちに襲われるホラーとあって物理的に襲わせる演技に限界があると判断され威嚇行動だけでシーンとして描かれていない。
仕方ないにしても失敗だ。
死後の描写もアッサリしていて特殊メイクすら放棄。
唯一「おぉ!」と思わせたのが天井から突然逆さまに登場してビビらす不意打ちショッカーシーンだけだった。
虫と融合して口からウネウネと触手を出すシーンも見せ場としてインパクトはあったが、そこから襲撃シーンにつながらないのが勿体ない。
さらに廃病院地下道中心の構成のため全体的に暗いのも個人的に賛否両論。
雰囲気はあるが見づらいという諸刃の剣効果が顕著だった。
同名タイトルがあるにも関わらず邦題を『ヒドゥン』で済ませてしまい誤解を招くのも残念としか言えない。
光