シネマスナイパーF

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

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これまた真面目に作ってある
いや、もちろん必要のない続編ではある
タイムトラベルをシリーズ化したらロクなことにならないからね
でもこのPart2の場合は都合よく未来を変えることによるしっぺ返しを描いている立派な続編
同時に、ここまで色んな時代を行ったり来たりして色んな世界線を生み出しまくると考証的なもんはもうどうでもいいという明らかな開き直りがある
もはやSF落語ですよ
フジツーサーン、コニチハ〜!!!


一見さんお断りの内容の続編
何故ならファンに求められて作られた続編だからですね
地味に凄いなと思うのは、続編なのに重要になる新キャラクターが思いの外少なすぎること
触り程度の未来世界でメイン登場人物の孫たちが登場する程度で、結局大事になってくる過去パートでキーになる人物は前作のやつらと変わらないし、それどころかもうひとりのそのキャラクター自身が障壁になったりしている始末
これめちゃくちゃ斬新で面白いところだと思う

2015年、現実の2015年とこの映画の2015年を比べて話題になりましたよね
残念ながらここまで発達はしていませんでしたね
ただ、この未来の描き方ってのは映画史的に意味があるというか、ブレードランナーとは違うよっていう明らかな意思表示だよね
そしてさらに面白いのが、未来に飛ぶことで過去がディストピアになるという発想

未来が暗かろうと明るかろうと、結局あの世紀末ファッションは流行るんだなと思うと笑けてくる
それでも駆使するのが浮遊する車だったりホバーボードだったりするのは楽しそうでいいじゃない
それよかやっぱり変わっちまった過去の人々の方が世紀末感ハンパないっていうね
ショットガンぶちかます先生とか面白すぎるでしょ
また、その世紀末過去で前作同様ママのもとで目覚めるシーンが繰り返されまたここのハチャメチャ感と絶望感はクセになる
前作とのリフレインがファンサービス以上にちゃんと映画を面白くしてるのがタイムトラベルものならでは
クライマックス、未来から持って帰ってきてたホバーボードでのアクションがこれまた既視感のある終わりを迎えて、老ビフよろしく前も見たなこれと笑ってしまう


もちろんこんなタイムトラベル繰り返してたらどの世界線が正史なのかすらわからなくなってくるレベル
明らかに宇宙レベルで倫理に反している内容なのはもう間違いない
ただ、言ったようにこれはもうSF落語なんですよ
文句言われるかどうかは開き直りの差なんだろうな