このレビューはネタバレを含みます
東京国際映画祭で上映されていた作品だと思って借りたが、同じ監督によるリメイク版の方だった。
荒くれ者で一本気な性分だが心根が優しく皆から慕われる主人公の松五郎は、いかにも快男児然としていて三船敏郎にぴったりのハマり役。
懇意だった軍人が亡くなり、遺された妻と息子を気にかけ始めてからが物語の肝に。
運動会で奮闘する松五郎の姿を見ていじめられっ子で気弱だった息子が感化されるシーンが印象的。
未亡人に恋心を抱き本気になりかけた瞬間、世話になった亡き軍人の遺影を見て翻意するシーン、そしてラスト付近が堪らなく切ない。