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無法松の一生のmakoのレビュー・感想・評価

無法松の一生(1958年製作の映画)
4.5
午前十時の映画祭12で鑑賞。
〔映画祭初上映〕
ヴェネツィア映画祭・金獅子賞受賞🏅

オリジナル版から15年、稲垣浩監督が三船敏郎を起用したカラース・コープサイズのリメイク版。
1943年に制作した『無法松の一生』を自らリメイクした作品。
前作では戦中・戦後の検閲によりカットを余儀なくされたが、稲垣監督はこの再映画化で無念を晴らした。

【あらすじ】
日露戦争終結後の九州・小倉。喧嘩っ早いが根は一本気な人力車夫・冨島松五郎は「無法松」というあだ名で知られていた。
ある陸軍大尉の一家と親しくなった松五郎は、大尉が亡くなった後、その息子と未亡人に献身的に尽くす。


ふたりの松五郎として、阪東妻三郎版と本作が上映。
バンツマ版も観たかったけど、1週間上映だったため見逃してしまいました😢
本作があまりにも面白かったので、バンツマ版を見逃したことを後悔しました😭


松五郎は、豪放磊落(ごうほうらいらく)で竹を割ったような人柄。
時々、無茶もするが諌められ自分が悪いと思ったら素直に謝る。
実にさっぱりした性格でした。
笠智衆親分も褒めてました😁

そんな松五郎が陸軍大尉の息子を助けた事から、その一家と知り合い、大尉が亡くなった後は未亡人とその息子の支えとなる。

松五郎の未亡人への純愛(あくまで胸の内で想うだけ)、息子を我が子のように可愛いがる。
時は流れ、坊と呼んでいた子が大きくなっていた。

後半は、家族のように接してきた未亡人と坊だったが、少しづつ距離が出来てきたり、松五郎自身の老いが見え、切なさを感じた。
そして松五郎の最期が泣ける😭

印象に残ったシーンは、小倉祇園太鼓♪
三船敏郎のバチさばきが最高でした✨
ちょっとチャップリンみたいな場面もあって面白かったです。


本作を劇場鑑賞できて良かったです。
バンツマ版、機会があったら是非観たいです。
あと、勝新版、三國連太郎版も観てみたいです♪


メモ📝
脚本は、伊丹十三氏の父・伊丹万作氏。
『無法松の一生』は、四作作られているが、そのうちバンツマ版、本作、勝新太郎版の脚本は伊丹万作氏。

★午前十時の映画祭12は、短編含めて31作。鑑賞できたのは21作でした。



観客 3人
劇場鑑賞 #33
2023 #35
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