桔梗F

悪の教典の桔梗Fのレビュー・感想・評価

悪の教典(2012年製作の映画)
4.3
ハスミンというニックネームで呼ばれ、生徒たちから圧倒的な人気を集める伊藤英明 。

模範的な教師だったが、その正体は他人への共感や良心を持っていないサイコパスであった…

はっきり言って超賛否両論映画。
合わない人はまったくダメだが、ヘムタイさんには楽しめる!!

貴志祐介のベストセラー小説の映画化で、ハードカバー上下巻で840ページほどもあるかなりの長編。

※貴志さんの小説はデビュー作以降、刊行されたものは全て購入してる超大ファンです

スピンオフ『序章』で二時間ほど使ったとはいえ、本編二時間合わせても、すべて出しきれないため、原作とはある程度切り離して考えたほうがいいです(^^

冒頭からドイツミュージカルの挿入歌『マック・ザ・ナイフ』が度々使われる。

陽気なメロディーなのだが、歌詞がけっこうぶっ飛んでる曲(^-^;凶行シーンのメインテーマとなる。

メロディーと歌詞がマッチしないこと、これは涼しい顔で殺人を繰り返す主人公との対比でしょうかね。

「異化効果」ねらいでしょう。

脇役では山田孝之は最高においしい役を担うことになる…(о´∀`о)

R15だが、猟銃での殺害メインなので、三池監督にしてはグロ度は低め。倫理的な面での規制でしょう。

三十人くらい死ぬんで精神的にはきつめでしょうが(・・;)
好きな人にはラストの殺戮劇はたまりません…

映画としての粗はあるが、とにかくおもしろかった!

ただし、人には勧めない(笑)
虐殺シーンの伊東英明は素敵(^o^)
恐怖ととるかコメディととるかは人次第。

かなり削られてるんで、脳内補完も多少必要だが、原作未読でも十分楽しめる内容です(^o^)
※原作未読なら『序章』は観てからがいいかも知れない

映画自体は満足いくレベルの脚本に仕上がってるが…

なぜハスミンがアメリカ追い出されたか、なぜ教師になったのか、子ども時代のエピソードが大幅簡略化。

あと、原作の超重要イベント修学旅行はオールカット(^-^;
釣井先生の秘密も暴かれず。

彼女を殺害しようとした理由改変(原作の理由は倫理的に×なのか…)
ここらへん?になる人は多いかも。

ただ、どうしてもカットしてほしくなかったシーンは…
女子校生性調教シーン( ̄▽ ̄;)
R18にして入れるべきですわ(´д`|||)

おまけで、原作でもラスト登場しなかったカラスが、映画ではラスト二階堂ふみの顔を借りて登場!一瞬なので見逃しがち。この演出はうれしい(*^^*)

原作の貴志先生もカメオ出演( ̄▽ ̄;)朝の職員朝会で、素晴らしいセリフを伊東英明にかけるので注目(^^)b

後世に残る?批判上等!の問題作(^o^)
酷評も計算のうちでしょうね。
個人的には◎です。
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