ネブュラー

豚小屋のネブュラーのレビュー・感想・評価

豚小屋(1969年製作の映画)
3.8
カニバリズム、獣姦。違う時間軸で行われるこれらの行為はいつの時代も道徳観から許容されるものではない。純粋な欲望は、曖昧な良心や恥辱から社会的になきものにされ、肉体的に同様の純然たる生き物の糧となるため、食い荒らされる。社会、自然界において存在できないが、存在しているもの。ということなのか?
しがらみを逸脱して、純粋に欲求を満たす行為は人間的とは言えず、動物そのもの。
中々に理解ができない作品。

「では、誰にも何も言うな」という最後の言葉が象徴しているように、人間界において招かざれる存在と認識され、なきものにされるマイノリティを淡々と、作中名が挙がるブレヒトのように描いている。
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