ハレルヤ

追想のハレルヤのレビュー・感想・評価

追想(1956年製作の映画)
3.6
BSプレミアムシネマにて初鑑賞。
ロシア革命で銃殺されたと思われた皇女アナスタシア。彼女の生存説が浮かぶ中、1921年のパリで彼女とよく似た女性が現れる。彼女を巡って様々な人間模様や陰謀が渦巻く物語。

まず主演のイングリッド・バーグマン。当時で7年ぶりのハリウッド映画出演だったみたいですが、そのブランクも全く感じさせない堂々の名演。

記憶を失っている女性アンナ。アナスタシアと似ていることからロシアの将軍により彼女に仕立て上げられる状況に置かれてしまう。そうしているうちに自分が何者なのか分からなくなり、アイデンティティを失いそうになる。

そんな難役を見事にこなすんだから恐れ入ります。これを見たらそりゃオスカーまた受賞するよねっていう話。「カサブランカ」や「誰が為に鐘は鳴る」のイメージが強い彼女ですが、「ガス燈」や本作を見ればかなりの実力派というのを改めて実感出来ます。

もう一人の主演であるユル・ブリンナー。かなりの男前でしたね。スキンヘッドでカッコいい俳優と言えばステイサムやドウェイン・ジョンソン。最近のブルース・ウィリスもそうですが、本作でのユル・ブリンナーを見ていると時代をかなり先取りしているなと思いました。笑

なかなか仰天の物語ですが、これが実話に基づいているんだからこれまた驚きです。そこまで派手な映画ではありませんが、元々舞台劇を映画化している本作。なので役者の演技の上手さがよく表れている良作だと感じました。
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