あきらむ

ヴェルクマイスター・ハーモニーのあきらむのレビュー・感想・評価

4.0
幻想的で静謐な雰囲気。その奥に潜む暴力の蠢き。人間が人間でなく虫か何かのように見える場面がある。気持ち悪くも美しい撮り方で、なんだこれはと目が離せない。
ひたすら美しくも怖い映像、穏やかな沈黙と音楽が続く。穏やかな真昼の海の波間に揺られているようで気持ちがいい。たまに、眩しすぎる太陽が目を刺し、はっとするような。しかも海は底なし。
ゆったりと贅沢な時間を過ごした気分になる。怖いけど。
街の風景一つとっても暴動の土壌を感じる。異文化を感じる。暴動が静かに実行される場面は実にリアル。
クジラが街にやってくる!
広場に設置されたクジラによって現実と非現実が交錯する。その神のような悟った瞳を見た時、主人公は何かを得た。そして、最後は……。