矢吹

緑の光線の矢吹のレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
4.1
心の燃えるときよ、時よ。
トランプ、スペードやハートや音楽ではじまる不穏、不吉の予感、未知のものへ踏み出す時よ。
決定的な決断と判断を。出会いを。
頭でっかちで、自分の感覚と言えば聞こえの良い、自分ルールで生きてる女。
ベジタリアンとそうでない人が折角同じ卓を囲んでるのに、彼女じゃ議論にもならないの。
彼氏はたくさんいると言えるのに。

見てて少しイライラしてしまうほど、作り込まれてすごくよかったです。彼女のキャラ。
悲しくなって泣いてしまうんだって。
休暇なのに、彼にも彼らにも私は関係ないのかなって。
ロケなりの、長話回し。

そして、燃えるとき、緑の光線。
ここに来るまでのたくさんの時間を待って。
ここに来てからの少しの時間を待って、
遂に来たか。
わからないけど、彼女にとって後押しになるならば、どんな祈りでも神でも良いですよ。
一貫して流れてた音楽の印象が、彼女の動きでコロコロ変わる、これもまたすごい。
終わり方も素晴らしい余韻でござんして。
結局、デルフィーヌを好きになることはなかったけれど。
めんどくさい女ね。馬鹿よあたしは。
矢吹

矢吹