ヴェネチア映画際金獅子賞受賞作。周りの人々とうまく生きてゆけない女性が一歩を踏み出すためのきっかけを見つける話。
主人公デルフィーヌは女性なのだがエリックロメール監督自身が投射された人物設定になっていると思われるので、独特な思考の彼女への感情移入がなかなか難しい。
またこの監督にとっての「画」は記号的意味合いがかなり強い。映画の核となる緑の光線を見るシーンも別撮り感あり過ぎで、主人公が実際にその場でその光を見ている感じが全く感じられない。夕日が沈むそのカット自体もあまり美しくない。彼女に言わせたセリフなども記号的な意味合いを感じすぎてしまい映画に入り込めなかった。
「私にとって花は詩であり絵画なの」