ブラックユーモアホフマン

緑の光線のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
4.4
ロメールとかこの手のフランス映画には珍しい主人公。恋人がいなくて身持ちが固い。

どこ行っても何をしてもしっくりこなくて、なんか違うなぁそうじゃないんだよなぁ、と思いながらウロウロする。

自分でもよく理由はわからないけどなんだか無性に悲しくて時と場所に関わらず突然泣いてしまったりする。もはやちょっとうつっぽいのかなと思ったり。

でも分かる。分かるよ。そういう時期、ある。周りのお節介もありがた迷惑で本当はそっとしておいて欲しいんだよね。でも一人になったら一人になったで寂しいんだよ。どうしようもないの。

そんな女性がたまたま老人たちが話しているのを聞いた“緑の光線”の話にちょっとだけ救われる。そんな話。
意外と思いがけず何でもないことで治っちゃったりするよね。

とにかくロケーションが良くて画が美しい。光が最高。

『飛行士の妻』にも出てたマリー・リビエールさんはキャサリン・キーナーの雰囲気にジェフ・ゴールドブラムの顔って感じだなと思ったり笑

【一番好きなシーン】
やっぱり老人たちが“緑の光線”の話をしているシーン。
あと最初にトランプを拾うところ。