ホイットモア大統領

ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

4.5
俺、好きなものは最後に取っておくタイプなんですよ。
だから絶対面白いとわかってる作品は、勿体無くて中々見れないんですよね(?)笑

なので(?)香港も、『男たちの挽歌』も、ジョン・ウーも、好きだからこそ見ていなかった本作。
しかし、タイミングよくBlu-rayを購入できたので、遂にそのパンドラの箱を開封…

もうね、最高の意味で “超疲労” 笑笑

いきなり2,30人は死んじゃうし、2丁拳銃はガンガン使うし、あの國村隼さんが冷酷な目つきでマシンガンぶっ放しまくる!というOPから既に傑作の匂いしかしなかった。

けどそれは序の口で、続く倉庫戦はチョウ・ユンファがショットガンを撃てば無意味に爆発するし、主人公が警察であることとか、上司の命令とか、その後の後始末とか、全てガン無視で進んでいくから俺の理性も吹き飛んだ笑

極め付けはラスト40分(最早ラストという言葉を使う時間じゃないけど笑)、ノンストップで続くアクションのつるべ打ち!!!
その凄さを伝えるなら、ノーランは、ボタン「ポチッとな」で病院を爆破してたけど、ウー先生は40分かけて破壊してた。そういうこと。
ちなみにウー先生、バーのマスターとしてしっかり出演されてます笑

撃ちながら横っ飛びしてガラスを割り、撃たれた側もそれを交わすために横っ飛びで反対側のガラスを割る、そんな演出よく思いつくなと感心、感涙、大喝采!

撃ち合いながらワンカットで廊下を進んでいく演出なんて普通に凄いし、俳優の後ろとかじゃなく “被りながら” 爆発させてるのに関しては、狂気の沙汰としか思えない笑
武器庫の隠し場所も色々なアクション映画を見てきたけど、過去一「嘘だろおい…」て己の心に突っ込んでしまったぜ笑

もちろん、男の熱い友情演出もあって、日本版ポスターの謳い文句「酸欠ハードアクションの決定版」は伊達じゃない!!

そのユンファの相方として、短髪が似合わなすぎるトニー・レオンが潜入捜査官の孤独と重責を体現。これが『インファナル・アフェア』に繋がったかと思うと感慨深いものが…

そして、「悪役が魅力的な映画は面白い説」がまたしても確証を得た。

敵側のボスは、これまたエリートが違和感でしかないアンソニー・ウォン。
頭良さそうな感じを出しときながら、正面切って警察と戦争を展開する脳筋ぶりを発揮。クズさ加減も期待通りなんだけど、本作は『人肉饅頭』の前じゃない!?てことは、こちらも本作でヤバみを身に付けたのかな?笑

カカオ86%にしたブルース・リー、みたいなフィリップ・コクさん演じる敵側のボディーガードがこれまた強者で、主人公2人と同じぐらい輝いていた…
しかもプロの仁義を重んじていて、後半は眼帯を着用、という点も厨二病をくすぐりまくるぜ!!!