録音技師のフィリップ(リュデイガー・フォグラー)は、親友の映画監督のフリッツ(フリードリヒ・モンロー)に招かれリスボンの地を訪れるがフリッツは現れない。
彼が招かれたのは、映画に「音」が必要になったからであり、フィリップはリスボン市内の「音」を録音し始める。
この映画のキーである「音」を純粋に感じることができる。子供たちに馬の蹄の音の出し方などを教えているシーンなどには映画への愛を感じる。
街中の日常の音の録音の様子にはなんだか心が安まりさえする。
また、美しい生歌演奏のシーンにはつい目を瞑って聴いてしまった。
ヴェンダース監督の映画への愛を随所に感じた。