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毒薬と老嬢のzoeのレビュー・感想・評価

毒薬と老嬢(1944年製作の映画)
4.2
フランク・キャプラ監督作品初鑑賞。ジョセフ・ケッセルリングの同名戯曲を原作とした1944年公開のブラック・コメディ映画。

中盤に差し掛かった辺りから笑えてくる。モーティマーがひとり飛び抜けて忙しなくて、まさにドタバタという感じ。なのに目の前のことに気を取られ過ぎて人の話を全然聞かない。もどかしいを通り越して呆れてしまうけど、そこがすごく良い。

特に笑えたシーンは、縄をほどいたモーティマーが階段に座って「もういい 勝手にしろ」と言って煙草に火をつける中、警官たちとジョナサンが激しく争っているシーン。

『今日はいい日だ ブルックリンに来ただけで貴重な体験ができた』

この一言が本当に笑える。

モーティマーとエレーンの小競り合いも面白い。結婚する、しないの繰り返しで喧嘩が始まっても結局すぐに相手の瞳に吸い込まれてしまってキスして仲直り。

みんな印象的だったけど、個人的にはテディが一番好き。「突撃!」と階段を駆け上がる姿は何度観ても飽きない。

1942年9月30日に公開を予定していたものの、舞台が3年半のロングランとなったため1944年公開になったそう。叔母のアビーとマーサ姉妹役、テディ役の俳優は舞台版と同じ俳優。
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