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未知への飛行のmasaのレビュー・感想・評価

未知への飛行(1964年製作の映画)
4.1
映画にも大雑把に言うと2種類あると思うんですよね。
派手だけどあっという間に内容忘れてしまう作品と、地味だけど永遠に心に残る作品。

この作品は間違いなく後者だと思います。
監督シドニー・ルメット。モノクロ作品。
ほとんど管制室、コクピット、大統領の執務室だけでシーンは進むが強烈な緊張感に手に汗を握ってしまいました。派手なシーンは出てこないが非常に大人な良作。

米ソ冷戦時代。アメリカ空軍のグレイディ大佐率いるB-58爆撃機の編隊が巡回飛行中、モスクワを核攻撃せよとの指令が入り、グレイディ大佐は部下の4機の爆撃機を率いてモスクワ上空へと向かう。
しかし、これはアメリカの軍事コンピュータが誤作動を起こしたことによる誤った指令であった。
これを知ったアメリカ政府は攻撃を阻止すべく急遽対策を協議するが、そうするうちにも、グレイディの編隊は帰還可能ポイント=フェイル・セイフを越えてしまう……
ここを越えてしまうと、たとえ大統領といえども引き戻すことはできないため、大統領はホットラインを通じてソ連首相に領空侵犯は手違いで起きたものであることを伝えるが……

アメリカ大統領の驚くべき決断が、恐ろしい😱

本作は批評家からは好評だったが、興行成績は振るわなかったということ。これは、同じテーマを扱った『博士の異常な愛情』が先に公開されたためでしょうか。

核戦争の危機を訴える為には素晴らしい作品だと思う。
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