LEONkei

しあわせな孤独のLEONkeiのレビュー・感想・評価

しあわせな孤独(2002年製作の映画)
3.0
理性を失ってはいけないと自己抑制するからこそ、その理性が崩壊したその瞬間最も人間として本能的に純粋に美しい姿となる。

本当に〝しあわせな孤独〟と言うモノがあるのだろうか…。

ただ貴方にに触れたいだけ、ただ君を抱きしめたいだけ…そんな衝動的な思いは世間や倫理など関係なく人間なら起こるもの…いや、起こってしまうこと。

それを道徳に反していると批判し拒絶するのは簡単なことだが、良く考えてみてどうだろう。

それが本当に人間として悪い行為なのか?

無責任だと言われてもいい…
身勝手と批判されてもいい…

人間はそんな強い生き物ではない。

被害者と加害者の偶然の出会いが、周囲の人々のココロを変えてしまう。

揺れ動くココロは幸せな居場所にいたはずなのに、立ち去らなければならないもどかしさ。

冷静になろう…冷静に考えるんだ…と、考えてた時はもう遅い。

映画の内容を踏まえ邦題の〝しあわせの孤独〟はある意味、前向きで監督〝スサンネ・ビア〟ならではの女性の視点で付けられたのだろう。

人と人は様々な形で出会い、そして別れなければならない事もある。

出会うキッカケなんて本当は簡単なことで、難しいのは別れること。

自ら孤独を選択する決断はココロが痛みやりきれないが、それの決断が互いにとって幸せなことなら喜んで孤独を選ぼうではないか。

ココロの奥底に溜まった思いを閉まって、別れ際に軽く〝また会おう〟と言えることが互いに次のステップへ進むことかもしれない…現実は中々厳しいものですが..★,
LEONkei

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