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昼下がり、ローマの恋のみおこしのレビュー・感想・評価

昼下がり、ローマの恋(2011年製作の映画)
3.6
ロバート・デ・ニーロ祭り!さて、どれくらい彼の作品コンプリートしたかなと思ったら1/3くらいしか観てなくて、さらに新作4本追加されてたので、出演作品コンプリートは遠い未来のお話...(笑)。本作はファンにはたまらない、デ・ニーロおじいちゃんの恋を描いたイタリア映画。

ローマの街を舞台に、3組のカップルの恋模様をイタリア風味に、情熱的かつスパイシーにオムニバス形式?で描いた作品。ほんの数ミリだけ、全てのお話がリンクしています(笑)。

タクシーの運転手が「僕はキューピッドだ♡」と言って、弓を放つキザすぎるオープニングが始まった時は「どうしよう...2時間超え持つかな...」と頭を抱えかけましたが(笑)観ているうちにだんだんハマってきて、総じて心癒される素敵なラブストーリーでした。
1組目は奥さんがいるのに、出張先でひと時の不倫の恋に走る男性のお話。共感した、と言ったら語弊が生まれますが!(笑)とにかくこのエピソードがなんとも言えない胸キュンと切なさを孕んだストーリーで、最後もじーんとしてしまいました。ラブシーンがイタリア節炸裂で、ちょっとしたシーンなのに情熱的すぎてびっくりでしたが(笑)。妻のことも愛しているけど、仕事が忙しい分、燃えてしまう時もあるんだなあと葛藤する主人公がすごくリアルでした。
2組目は中年のジャーナリストと、ストーカー癖のある女の人のこれまたいけない恋(笑)。これは完全にコメディに徹してたので、気楽に観られました。ラストはなんかナンセンスというか、このご時世にはちょっと不謹慎な気がしたけど...。

肝心なデ・ニーロ様はというと、第3話に登場。パリから戻ってきた、親友のお色気ムンムンの娘に恋しちゃう壮年の男性役。マフィアでもなく、エリートビジネスマンでもなく、ただの気の良いおじいちゃん!(笑)そしてお相手はまさかのイタリアの宝石、モニカ・ベルッチ。あ〜そりゃデ・ニーロも好きになっちゃいますよね。
ほとんどセリフがイタリア語だったので、普段聞き慣れている彼の英語とはまた違った印象。恋はいくつになってもできる、というテーマ通り、少しずつ気持ちが高まってゆくけれど素直になれない姿が、とっても愛おしくてデ・ニーロの新境地を垣間見た気がしました。キスシーンも甘酸っぱくて、観てるこっちまでドキドキ(笑)。

イタリアの景色も美しいし、いろんな形の愛が詰まった映画。イタリアに行きたくなってしまった!
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