Reko

エンバー 失われた光の物語のRekoのレビュー・感想・評価

4.1
ジェニー・デュープロ原作小説の映画化。
Primeビデオで高評価だったので鑑賞。

監督は『モンスターハウス』などのギル・キーナン、製作にトム・ハンクスが参加。

人類が地上で生活できなくなり、人類存続のため作られた地下都市「エンバー」の耐用年数は200年。
しかし人類が再び地上に戻るための地下脱出方法の書類は200年の間に継承が途切れてしまった。
200年の耐用年数を越えた都市では次々と不具合が起こり始め、いち早く異変に気づいた少年少女が奔走するアドベンチャー作品。

スチームパンク好きにはたまらん世界観!

街並みや家の中のゴチャゴチャした風景、温室や作業場の風景、何より地下都市を支える巨大発電機!
加えて、学校を卒業すると労働を始める子ども達の職業を決める方法が、くじ引き。何で!? 向き不向きあるんじゃないの!?
職業の内容は電気技師、温室、倉庫管理、配管工など地下都市に必要なことばかりなのだが、主人公の一人、少女リーナが就いた職業がメッセンジャー。
このメッセンジャー、手紙を届ける配達員だと思うじゃん? まさかの「口頭で人から人へのメッセージを届ける人」だったんですわ。機密事項ダダ漏れだが!? 手紙書け手紙! このヘンテコ設定、好き。
でも「芋の皮むき」とか普通に酷い。

ちなみに私は温室で働きたいです。

豪華ベテラン俳優陣が出ててビビる。
主人公リーナ役にシアーシャ・ローナン、もう一人の少年(青年?)主人公ドゥーン役には『ロンドンゾンビ紀行』アンディ役などのハリー・トレッダウェイ。
脇を固めるベテラン勢、ドゥーンの父親役にティム・ロビンス、地下都市の市長役にビル・マーレイ、市長秘書か側近役にトビー・ジョーンズ。ドゥーンと同じ配管工のボケじいさんに超ベテランのマーティン・ランドー。

キャスト陣が豪華で演技も良くて、世界観も雰囲気も最高であとはストーリー! こちらも個人的には悪くないんだけど、アドベンチャー要素が終盤だけなので、少し物足りない気も。
アドベンチャー作品とは言ったが、地下都市の秘密を明らかにして地下都市から脱出するという…う〜ん、ミステリー・アドベンチャー?
魔法があるようなファンタジーではないし、設定的には現代社会の延長線なのでSFかも知れないが、地底ファンタジーというところだろうか。街並みが凄く好きだし、巨大化した生物が登場するのでファンタジーっぽさはしっかりあると思う。

何故かこちらの評価は芳しくないが、実際の興行収入も成功とは言えず…残念ながら日本では劇場公開されなかった作品。

日本人、こういう作品好きそうだけどな。
ストーリー展開と結末で好き嫌いはありそうな作品だが、世界観はマジ最高。大好き。みんな観て。

現在プライムビデオは有料になってます。
U-NEXTでは見放題ありますぞ。
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