田中槌恵

ビルマVJ 消された革命の田中槌恵のレビュー・感想・評価

ビルマVJ 消された革命(2008年製作の映画)
4.4
2008年製作のミャンマーの民主化運動ドキュメンタリーを見る。
最近、ミャンマーの軍事政権の弾圧がまた激しくなり、人々が殺される凄惨なニュースを多々見るようになったけど、1990年以降、この緊張はずっと続いている。この映画の中で、1997年日本人記者の長井健司さんがミャンマー軍に銃殺された映像を見て、当時、そのニュースを見たときの気持ちが蘇った。
何十年と続く民主化運動に命をかけて戦い、暴力を拒み、平和を訴える仏教の国の人たち。軍によって殺された人の数は数千人を超える。それでも決して諦めないミャンマーの人たちの姿に涙が出る。

デモの最中に僧侶たちが唱えていた言葉「今こそ対話が必要だ。世界中全ての人たちに自由を」これはミャンマーの人々だけじゃなく、世界に向けて発せられた言葉だと思う。私たち日本人のためにも彼らは叫んでいたと私は感じた。

今の日本も恐ろしい勢いで国として劣化し続けている。
自民党に憲法を変えさせたら、このミャンマーのような事態にならないとも限らない。今ならまだ止められるし、そうなる前に、変えなきゃいけない。
田中槌恵

田中槌恵