ゆっぴ

ブロークバック・マウンテンのゆっぴのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ボロボロ泣きました…。切なすぎる。以下長文。

深い青の広いの空と山。そして音楽。
静かに空気を感じる。雰囲気いい。

4年経ってからの再会のシーンとかも堪え切れない感じとか、抑えきれない想いにキスする二人とその場面を見ちゃった妻。
これは妻側からすると動揺しか無いだろうなぁ…観る前から妻が可哀想というレビューをよく見かけてたけれど頷けますね…。
浮気とか同性愛だったということも含むと思うけれど、それよりも自分が愛していた人は自分の知らない世界で自分よりも愛している人がいたんだから。
そんな素振りを全く見せない夫に不信感もわくだろうし、何より自分は一体夫にとってどういう存在だったの?何のためにいるの?って思いそう。
あんなに熱いキスをしてた後に妻には頬にキス。この違い。
同性愛に対して寛容で無かった時代背景が二人やその周りに悲しみをもたらしたとも言えるけれど、それよりも純粋に愛し合った二人がいたという印象。この考えは今の時代しか知らない自分だからだろうか。
けど耐え切れるまで我慢し続けても愛せる相手がいるって、本当にすごいと思ったんです。
妻が再婚したり、娘が結婚したりという変化の中で想いは変わらなかった。
こんなすごいことに、性別とかって関係無いんじゃないかって。
お互いのことを友達とか仲間とかしか言えないけれど、他に愛する人がいてもだれかの伴侶になるくらい守りたかったもの。
時代が二人を引き裂いたというより、二人の愛の形がブロークバックマウンテンには存在したという印象に感じました。上手く言えない…。

好きなシーンだとあんなに楽しそうな音楽と笑顔の往路と切ない音楽と悲しい表情、その距離110キロという看板。確かに娘との貴重な会える日、誰も悪くないけどこれはひどい。カウンターパンチ過ぎる。
とはいえ会えない不満や我慢出来ないということに対して、「もう耐えられないんだ」っていう穴が空いた袖と表情がなんとも言えない。長い年月の中で身も心もボロボロに疲れ果てた姿。あぁ、二人が幸せになる未来が見たかった。
ブロークバックマウンテンに骨を撒いてくれという言葉。あの場所は、あの時間は、確かに特別な場所だったことを再認識。
そして彼の家に行き、服を見つけ抱き締めるシーン。もーーーーーー泣いた。
こんなに繊細な名演、苦しい。
自分は逢瀬のシーンの印象として、もっと愛しさを抑えきれない荒々しく抱き合う二人がいて、こういうそっと壊れ物を扱うみたいに優しく抱き締めるシーンのイメージ無かったので、もう彼がいない現実を突き詰められた気がしました。
その服を大切そうに抱えてきたところにお母さんが紙袋に入れるシーンも、一瞬お母さんがぎゅっと服を握った気がして、母親はわかっていたんだなぁということと、普通にいえば貴重な遺品を息子を想う人にあげるという行為に苦しくなった。優しい表情していたなぁ。
抱き締める時間は十分にあったのに、それを自ら選択しなかった。一瞬って大切だと改めて実感。
シャツを逆にして、クローゼットの中に掛かっている服。そして愛おしそうにボタンに触れて「ジャック 永遠に一緒だ」という言葉。そしてエンドロールの音楽の歌詞の「友達」という言葉。彼らは「友達」だった。

長々と書きましたが、とにかく今切ない。