kanegon69

ブロークバック・マウンテンのkanegon69のレビュー・感想・評価

3.8
うんー、切ないですね。1963年のアメリカ、まだまだ保守的な時代。しかも南部というロケーション。非常に生きるのが辛かったでしょうね。こうやって見ていると、同性愛者としての自分が芽生えてしまった事は本人にはどうすることもできないことであるし、世間の目を気にしながら生きることがいかに辛い事であるか、しみじみと伝わってきます。

時代によって徐々に認められていく新しいパートナーの在り方、でも現在でも差別や蔑みの対象となりやすい。この話は同性愛についてであるけども、要するに社会通念的に「当然」と見られていることから、逸脱せざるを得ない人への社会からの同調圧力、偏見のあらゆることを象徴しているようにも思います。社会が考える普通って何なの?そうじゃなかったら生きてはいけないの?本人のせいではないのに、どうしろというの?無言の強いメッセージが伝わってきます。

苦悩する二人のカウボーイに、あの「ダークナイト」でジョーカーを演じたヒース・レンジャー、ジェイク・ギレンホール、アン・ハサウェイ、ミシェル・ウィリアムズという豪華布陣。アカデミー賞監督賞を含む3部門を受賞した話題作あって、重厚な映画だったと思います。
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