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タッチ・オブ・スパイスのprocerのレビュー・感想・評価

タッチ・オブ・スパイス(2003年製作の映画)
3.3
 老人と子供を主体とし、子供が成人した今とのパートが入れ替わる手法といい、かの「ニュー・シネマ・パラダイス」と似ているようですが、これがまたギリシャという日本ではオリンピックがなければあまりなじみの無い国だけに興味深い時代背景とともに物語はすすみます。

 主人公はスパイス店を経営する祖父をもつ少年の視点で語られます。この祖父が実に洒落ているのです。人生をスパイスで語ります。「女はシナモンだ、ほんのり甘く、苦い」「塩が無いということは・・・」と口から出る台詞は映写技師アルフレードの言葉のように耳に残ります。何故なのでしょうか。全然違う映画なのですが、本国ギリシャで記録的大ヒットとなったのは十分頷ける魅力的な作品になっています。トルコとギリシャの時代背景を少し学んでからのほうが楽しめるのかもしれませんね。ネタバレは避けますが、主人公と最後の女性のシーン、なんともいいですね~。ちょっとした仕草が全てを語っています。さて、それはナンなのか、誰なのか。お楽しみに~!

 オススメの一本です。
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