らんらん

潮騒のらんらんのレビュー・感想・評価

潮騒(1954年製作の映画)
4.0
これまで5度映画化されているという三島由紀夫原作「潮騒」の初めての映画化作品

舞台となる小さな島の生活を支えるのは漁業であり、主人公(久保明)は小さな船に乗り、ヒロイン(青山京子)は海女をしている
そんな二人がお互いに惹かれあい困難を乗り越えてのハッピーエンドを迎えるまでの物語

田舎を舞台としたピュアな恋物語、その中でありがちな親の反対、周りの好奇の目、悪い噂などの不幸も襲う、それだけにハッピーエンドにほっとする、あらすじ知らないで見ていたからこの流れは悲恋、バッドエンドかもって思っちゃいました

原作有名だし、吉永小百合か山口百恵が出ているやつ見たことあったような気もしてたんだけど、どうやら初見らしい
知名度では負けてるかもだけど青山京子良かったです、素朴な美しさと野性味? 相手役の久保明も誠実な男前を好演、原作者の三島由紀夫もその配役に満足した映画らしい

劇中では嫌味な頑固オヤジと思えた照爺(上田吉二郎)もあのラストで許せちゃう
特別出演の三船敏郎は流石の存在感と貫禄で盛り上げる

世界観も良かった!お話の中の世界みたいなファンタジー感、でもその生活ぶりはリアリティがあるし生々しくもある
変に都会風に洗練されていない野暮ったさみたいなのがいい味出してると思います
らんらん

らんらん