映画漬廃人伊波興一

待ち伏せの映画漬廃人伊波興一のレビュー・感想・評価

待ち伏せ(1970年製作の映画)
1.2
あの佳作「ふんどし医者」は奇跡の一作に過ぎなかったのかも・・・稲垣浩「待ち伏せ」

誰一人見せ場らしい見せ場もなく眼を見張るようなイメージも皆無。
まもなく殺されるというのにどの登場人物にも追い詰められたひっ迫間もなく、裏切られた勝シンにも何の無常感もなく、ラスト去っていく三船を見つめる浅丘に何の切なさも伝わってこない。
公開時に観たら劇場から出た途端に地を蹴っていたに違いなく迷うことなくその年のワーストワン候補。
『ふんどし医者』は面白く観れたのは菊島隆三先生のシナリオのおかげで稲垣浩の演出でななかったようです。
シチュエーションが何となくタランティーノの『レザボアドッグス』を想起させてくれたがホントに観ているこちらがひたすら何か起こってくれるのを待ってただけ。
不毛な時間でした。