takanoひねもすのたり

キャンディマンのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

キャンディマン(1992年製作の映画)
3.7
この世にあらざる者を呼び出す際に"〇〇を5回唱える"パターンって結構あると思うのですが、何故5回なのかな?とふと思ったり。

かつて白人の娘と恋に落ちた黒人の画家。
娘の父親は激怒し画家をリンチしたあげく蜂責めにし亡骸を燃やし遺灰を撒き散らした。
やがて黒人は"キャンディマン"として恐怖を至らしめる存在になった……という伝説の土地に建つカブリニ・グリーン住宅。
都市伝説を研究しているヘレンは"キャンディマン"の話を知り、早速カブリニ・グリーンへフィールドワークを行うが、噂と思った都市伝説は本当だった……というホラー。

カブリニ・グリーンと隣接するヘレンの住まうマンション。白人居住区と黒人居住区が近接していることの互いの牽制と脅威。
低所得層と富裕層、ブルーカラーとホワイトカラーの対比。

とかはそこらへんは置いておいて"キャンディマン"役のトニー・トッドの威圧するような佇まいの品格。

そしてヘレン役のヴァージニア・マドセンの美しさ。"キャンディマン"に魅入られて彼岸からも現実からも追い込まれて凋落を辿り、最期はジャンヌ・ダルクの如き火に炙られることになる悲哀がとても素晴らしい。

伝説は更新され継承される。

トイレがめちゃくちゃ汚かったね………。