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マッドマックスのtjZeroのレビュー・感想・評価

マッドマックス(1979年製作の映画)
4.0
『ターミネーター』第1作や『第9地区』などと並んで、”予算は少ないけどメチャメチャ面白いエンタメ作”の代表格だと思います。

オーストラリア出身の監督ジョージ・ミラーは、本作を作る時にあくまで推測ですが、こう考えたのでしょう。

「金は無いけど、(豪州には)広大な土地がある。クルマを用意してとにかくぶっ飛ばそう!」

その結果、スピードの快感と恐怖を極限まで突き詰めたような快作が出来上がりました。

”快感”の部分はアクション映画としての魅力ですよね。それまでのカーチェイスからギアをさらに上げてレベルアップした感じです。『ワイルド・スピード』シリーズなどの偉大な先輩ですね。

”恐怖”の方は、ホラー映画のテイストです。スピードを出し過ぎたり、モンスターのような殺人狂に追われる怖さももちろんですが、手錠をつながれて腕を自分で切らないと死んじゃう…みたいなホラー映画ばりのショック・シーンも強烈。

スピルバーグの『激突!』も荒野にクルマひとつでとり残される恐ろしさを描いてましたが、こちらはもっと広いオーストラリアの郊外ですから、その絶望感は増しています。

思いっきり少ないバジェットで、広大な大地を活かし、世界中の映画ファンを魅了するようなアクション快作が出来上がりました。
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