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マッドマックスのスペクターのレビュー・感想・評価

マッドマックス(1979年製作の映画)
2.5


Filmarksのコメントにところどころで引き合いに出されてくる『MAD MAX』。
いづれは観なあかんと思っていたところ、
TV BSフジでやるとのこと。
おまけに、新聞の見出しでは “メル・ギブソン” 主演で、
友人と妻をやられリベンジものと記されている。
これは、吹き替えでもいいから見るしかない。

メル・ギブソンとは『リーサル・ウエポン』『ブレイブ・ハート』『身代金』以来ご無沙汰している。
早速、観た。


そして、Filmarksにアップする。
その前にみなさんのコメントを見てみた。
「凄~い」から「クソ映画」に至るまで、
これほど、観る人により好評と厳しい評がはっきり分かれるのはめずらしい。
評点も5.0から1.2まであった。


さて、私自身はどうなのか!
「ウゥ~ん」である。
はっきり言って、物足りない映画。    
理由は。

①古~いタッチ。 
 007を引き合いに出したくないが、
ショーン・コネリー時代の007を思わせる昔の古さ。
このころの007は1960年代である。
これは1979年であり、とはいえ、すでに現代に通じるものも出始めていた筈。

②カーチェイスの現場が単調。
オーストラリアの荒野の一本道ばかりで変化がない。
まるで、スピルバーグ監督の『激突』を見ているようでもどかしく迫力にかける。

③夫婦の脇が甘い。
このように暴走族に狙われる状況が判ってるのに
えらいのんびりした夫婦である。 現実味が感じられない。

④悪人が本当の悪になってない。
ワル役のリーダー暴走族トーカッターも友人を警官により死なされ
また、部下はメル・ギブソン演じるマックスの奥さんジェシーの車で腕を捥ぎ取られる。
など、それなりに仕返してくる理由があり、本当の極悪ではない。
したがって、マックスのリベンジの大義名分が霞んでくる。
なぜ、そう言う設定にしたのか。

⑤リベンジ場面が大したことない。
妻・息子・友人がやられているのに、
仕返しが中途半端。
仕掛けはするが、自分でとどめを刺さない。
成り行き任せに仕上げている。 達成感がない。
卑怯者と批評している方も居られたが、否めない。
リーアム・ニーソンの『96時間』やキアヌ・リーブスの『ジョン・ウィック』が何と輝いて見えることか。


まあ、マイナス面ばかりフォーカスしていても始まらない。
唯一、この映画の晴天の霹靂は、
*奥さんジェシーが暴走族トーカッターの股座を蹴り上げるシーン。
*老女マイ・スワイセイがライフルをぶっ放すシーン。
*場末のカフェのステージで踊るダンサーの遠写しのシルエット。


コメントをみていると、
『怒りのデスロード』がインパクトあったので、
それで1から観てみた。 ところが結果ガックリ。
との評が多くある。

私も、『1』・『2』・『3』・『怒り』と観てからシリーズとして再評価したい。
私がもっとも嫌とする日本語吹き替えも影響しているところ多分にあるとおもわれる。
23型のパソコン画面で見たせいもあるかも。
円盤をゲットしてホームシアターで原語で観てみたい。


  
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