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ロード・トゥ・パーディションのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
時は1931年、大恐慌の真っ只中のアメリカ。アイルランド系ギャングの殺し屋マイケル・サリヴァン(トム・ハンクス)は、父親のような存在のルーニー(ポール・ニューマン)の片腕として働いていた。
しかし、12歳の長男がルーニーの息子コナー(ダニエル・クレイグ)の殺しの現場を目撃したことから、妻と次男が殺害される。
生き残った父と息子は復讐と救済を求めてシカゴに旅立つが、ルーニーは実の息子の犯した罪に気付きながらも、残虐な殺し屋マグワイア(ジュード・ロウ)に後を追わせる。
凍てつく冬から緑萌える春に移ろう季節。パーディション(地獄)という名の町を目指す苦難の旅で、強い絆が生まれ始めたふたりの行く道に待つものとは……。
「子連れ狼」を元にしたマックス・アラン・コリンズのグラフィックノベルを映画化したアクションノワール。
「子連れ狼」は、公儀介錯人の拝一刀から公儀介錯人の地位を奪うため、妻子を殺した裏柳生に、拝一刀が刺客稼業を営みながら全国を放浪して戦うという内容。
これを、アイルランド系ギャング内部の抗争とした内容が、この映画。
若山富三郎主演の映画シリーズは、非情な冥府魔道に生きながら武士としての誇りを失わない拝一刀親子の生きざまと父子の強い絆が描かれていた。
この映画でも、冥府魔道に生きながら仁義と情を失わない誇り高いサリバン親子の生きざまと強い絆が描かれていて、陰影の深い映像の様式美やサスペンスフルなガンアクションも良い。
若山富三郎版の「子連れ狼」に比べると地味だけど、いい味のアクションノワール。
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