史上最低の映画監督の冠が付けられたエドウッドの伝記を、バートン&デップで映像化。
ティム・バートンらしくエドウッドに対する愛情が感じられる仕上がり。
B級の代名詞的存在のエドウッド=ジョニー・デップも奇天烈なキャラに仕上がった。
オーソン・ウェルズとの比較など自分がやるべきことが、他人に疎まれる存在は正にB級の面目躍如。
しかし一番注目は「ドラキュラ」で名を馳せたベラ・ルゴシを演じたマーティン・ランドーだ。
撮影の中でのいきなりな豹変ぶりや、フランケンシュタインを演じたくない心情を吐露したりなど見事。
ボリス・カーロフが嫌いなんてかなりのツボ。生前の主演作の興行が、カーロフを上回っているのは誇らしいだろう。
全篇モノクロも大正解だしフランケンやUFOなどのチープな感じも堪りません。
本当はバートンがこんな映画を撮りたかったんだろうなというのがよく分かります。
史上最低だからこそあえて好きになるファンが大勢いるというのはごもっとも。
これを機にエドウッド自身の監督作品に触れてみたいものだ。