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エド・ウッドのakrutmのレビュー・感想・評価

エド・ウッド(1994年製作の映画)
4.5
アメリカ最低の映画監督と言われたエド・ウッドの伝記映画。彼が『グレンとグレンダ』でデビューしてから『プラン9・フロム・アウタースペース』を制作するまでの期間がコミカルタッチで描かれている。エド・ウッドの映画はアマチュアが趣味で撮影したような出来なのだが、彼のアイデアや交渉能力、人としての魅力は高かったことがこの映画から伝わってくるし、そこにティム・バートン監督のエド・ウッドへのオマージュが感じられる。また、ドラキュラ俳優ベラ・ルゴシ、女優ヴァンパイラ、霊能力者アメージング・クリズウェル、プロレスラーのトー・ジョンソンなどのユニークなキャラクタがどんどん出てくるなど、単純に楽しめるエンターテインメント性の高い映画であると言える。

エド・ウッドを演じたジョニー・デップの、女装も含めた熱演ぶりは見どころであるし、エド・ウッドの恋人で彼の活動をサポートしたドロレス・フーラー役のサラ・ジェシカ・パーカーがなかなか良い。SATC後の彼女はキャリーと同じような役しか演じ(られ)なくなっているが、SATC前はもっと演じる役の幅が広かったし、本作のドロレス役も今では絶対にやらないような役である。また、エドとドロレスが別れるきっかけとなる女優ロレッタ・キングを演じたジュリエット・ランドーが可愛いのも◎。そして何と言っても本作で最も輝いていたのがベラ・ルゴシ役のマーティン・ランドーである。実際の映画と見比べても、ベラ・ルゴシ本人と見間違うほどである。
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