ヴレア

エド・ウッドのヴレアのレビュー・感想・評価

エド・ウッド(1994年製作の映画)
4.4
雷鳴が響く中、ゴシックホラーな屋敷の怪しげな雰囲気。棺の中から登場したこれまた怪しい男が観客に向かって語る、これから語られるのは全て真実であり、とても恐ろしいエドウッドの真実の話であるということ。
一体どんな物語なのかワクワクしていたら、今度は巨大タコとUFOが戦うというぶっ飛んだ演出。
怪しげな音楽がまた素晴らしい。

そして、物語は主人公であるエド・ウッドの映画にかけた情熱がほとばしる様を鮮明に描き出している。
作る映画はほんとに酷いものらしいけど、とにかく次々に沸き出るアイデアと、彼の前向きな姿勢には観ていて勇気を貰える事請け合い。
恋人に「人生の無駄だわ!あんな最低な映画を作って!」
と、言われようが彼は全くへこむという事が無い。
どんなに酷評されても自分が面白いと信じたものを曲げず、突き進む。
ただ、彼の場合は本当にそれがつまらないから酷評されている訳で、それでも自分を曲げないってのはある意味凄い偏屈というか、変わり者で、でもそこが彼の魅力なのかもしれない。でも、彼の映画を観たことがないので、実際に観てみれば面白いのかもしれないのでそこはなんとも。
そんなエド・ウッドを演じたジョニー・デップの演技がとにかく素晴らしい。
また、彼と組むことになるベラ・ルゴシという役者の存在感が凄かった。泥の中で巨大タコと格闘するシーンは最高だった。

笑えるシーンも満載だし、映画愛の詰まったとても素敵な作品。
ヴレア

ヴレア