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二十四の瞳のsakiのレビュー・感想・評価

二十四の瞳(1954年製作の映画)
3.5
小豆島を旅する予定なので折角ならと鑑賞しました♪

戦後に作られた映画ですが、軍国主義当時の様子をまるでそのままそこに存在する現実のように詳細に描かれていました。

“アカってなに?”と隣にいた祖母に尋ねて、その時代背景を少しだけ説明してもらえました。将来こんなことあったな、貴重だったなと振り返るのかな。

大石先生の命を大切にするという真っ当な感覚が全く受け入れられない世界がそこには存在したし、そんな世界は忘れてはならない過去なのではないかと改めて考えさせられました。

あんなに小さな人口の少ない島でさえ“戦争”の影響を全面に受け、命が軽視されすぎていた過去を見て随所で自然と涙が出ました。
「母親のいない赤ちゃんは死んだ方がいい」、「女なんて奉公に出せばいい」、「生徒に戦争で死んで欲しくないなんて決して言ってはならない」
現代に生きる私には衝撃的な言葉で溢れていて、なんとも言えない気持ちになりました。

古き良き日本文化も素敵ですが、過去には過去の、今には今の良さがあるなと思いました。古き良き日本語の美しさを感じられる作品でした。
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