ちいさな泥棒

恐怖の足跡のちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

恐怖の足跡(1962年製作の映画)
5.0
交通事故に遭い友達を失った主人公は新天地でやり直そうとするが奇妙な男を見かけるようになり…何も聞こえなくなり誰からも見えていない怖さ。台詞も少なく独特すぎるテンポで次なにが起こるのか予測不能でこっちまでイカれる一歩手前の精神状態にさせてもらえた。最高の悪夢体験。

あのね、ふつうに怖い。もう一回言うね、これは、ふつうに、怖い。

白黒ならではの怖さに加えて時折混ぜ込んでくる早送りが非現実感や悪夢感を増幅させていて怖い。カルト作品でずっと観たかったのでやっと観れた感動と期待以上すぎてマジ家宝。怖い演出ってやっぱシンプルが一番なんだなって思った。

ゲラな人って想像力によってさらに笑いを足しちゃうからよけいに笑っちゃうように、怖さもそうなんじゃないかと思ってて、見せすぎないほうが想像力が働いてもっと怖くなるよなと。得体が知れないってほんとに怖い。

なんなら究極、怖くしようとしてないのに怖くなっちゃってるのが一番怖い気がする。こういうの大好き。デッカいスクリーンで(とはいってもミニシアターくらいがいいかな?)観てみたいな〜映画館でのあの知らない人との独特な密室感で観たら怖いだろうな〜