【ナオト・インティライミにオススメしたい!】
巨匠アキ・カウリスマキの兄ミカさんが、ブラジル音楽に魅せられ、そのルーツに迫るドキュメンタリー。
フィンランドというと、ヘビーメタルにエアギターというイメージが強いだけにかなり新鮮でした。
ミカ・カウリスマキはアキ・カウリスマキと比べると微妙な作品しか作っていないイメージが強いのですが、本作はブラジル音楽のルーツであるアフリカ民族音楽への愛に満ち溢れた作品で、とにかく楽しい。
まるでナオト・インティライミのように、屋台で売られている名前も分からぬ楽器を楽しそうに弾き鳴らすおっさん。スラム街、屋根や路地に老若男女が集まり、ゲロッパ!と言いそうなグルーヴの中踊り狂う。
ただ、文化人類学的視線も忘れることはない。アフリカから無理やりよく分からぬ地へ連れてかれて、信仰も言葉も失われた人々。人種すら、搾取する側のざっくりアフリカひとくくり根性でまぜこぜにされた中、音楽を言語として発展させてきた歴史が紐解かれる。ブルースと同じ変遷がブラジルでも起きていて、それがディープパープルに繋がるという胸熱展開に心踊らされました。
ナオト・インティライミ好きは是非!