タカミ

ケンタとジュンとカヨちゃんの国のタカミのレビュー・感想・評価

3.0
ケンタが言う「人生は選べる人と選べない人がいる」それがこの映画のキーワード。夢や幸せを普通に語る女の子に、ジュンが「それ誰が決めたの?」と、尋ねるシーンが苦しい。女の子は「私だよ」普通にホント普通にサラリと答える。普通の不在と普通への羨望と普通への恐怖を私も知っている。ついでに普通なんて実はこの世にないってことも。「俺もぶっ壊すよ。そしたらなんかあるんだよ」「ないよ。そんなんない。」唯一の光(兄)から否定され、絶望するケンタに、私だったらなんと声をかけるだろう。「僕にはケンタしかいないから」と、ピストルで撃つのではなく。そんな共依存でしか生きられない人もいるということも認めつつ。「じゃあ、作ってみようか」と、言うのかな。
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