イチロヲ

バトルフィールド・アースのイチロヲのレビュー・感想・評価

バトルフィールド・アース(2000年製作の映画)
3.5
地球人の奴隷化政策に従事している異星人(ジョン・トラボルタ)が、上官の自己保身に不審感を抱いていく。地球上の文明が滅んだ後の世界を描いている、SFプロレタリア映画。サイエントロジー教会の設立者が原作を手掛けている。

地球人(=蛮族)を労働力にしている異星人が、労働環境の効率化を模索していく。スペースオペラ風の世界観を拵えているが、やっていることはせせこましい会社内不条理劇そのもの。この膝カックンぶりが、最大の醍醐味になっている。

「カルトの力によって作られた映画」の雰囲気がビンビンに伝わってくるため、良くも悪くも背中がゾワゾワしてくる。SF映画の側面では、初期プレステのゲームに収録されている、実写ムービー部分を連続再生しているような感覚が強い。

とはいえども、家畜化から一斉蜂起までの流れは、なかなかどうして見応えあり。格下が目上を食っていくカタルシスが機能しているし、俳優諸氏の「この男ノリノリである状態」を楽しむこともできる。奇抜なデザインのアートワークも、個人的にはアリ。
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