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いとこ同志のotomのレビュー・感想・評価

いとこ同志(1959年製作の映画)
5.0
この持ってない感はとても良く分かるんだけど、それにしても持ってないな。パリにして上京(都会)及び人生における洗礼ってな具合で、正直者が馬鹿を見る図式ってのはどうにも辛いもんがある。放蕩者達の方にも悪気がある訳じゃないんだろうけど、試験前日の筋肉マンの下りはあまりにあんまりで殺されても文句言えないレベル。'50年代はパリの若者の乱痴気に一歩引いた形で登場する理想的な本屋の主人の理性のさじ加減もなかなか。モーツァルトのジャブから始まって、三度に渡るワーグナー使いは秀逸この上ない。で、お洒落物件にお洒落撮影満載とで申し分ない。しかし、持ってないなー。
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