トムトム

白蛇伝のトムトムのレビュー・感想・評価

白蛇伝(1958年製作の映画)
3.5
日本初のフルカラー劇場アニメーションでありまさにアニメ大国日本はここから始まったと言っていい作品だと思います。
アニメ好きとしては一度見ておきたかったです。

DVD特典で見ることができる予告編で当時の東映社長 大川博自らがアニメ制作の意義を「マンガ映画は世界に対して共感を得る事のできるコンテンツ」と語っていますが、その先見の明に驚きます。

当時国内にアニメ制作の組織立った人材も機材も無かった所から東映動画を作り2年を掛けて人材育成と器材開発をして今作を制作したのですからアニメファンは大川博社長に足を向けて寝られません。

監督(当時は演出)の藪下泰司はじめ原画の大工原章と森康二とレジェンドが名を連ねています。
動画に大塚康生の名もあります。
今作に憧れて宮崎駿も入ってきたのですから漫画で言うと手塚治虫の「新宝島」みたいな作品でしょうか。

中国の説話を基にした恋愛もので今の目で観たらキツイかと思いましたが思いの外楽しめました。
ヒロイン白娘が可愛いです。
人外で異能を持ちながら主人公に一途な美女というヒロインは現代まで連綿と引き継がれていますね。

動物描写はディズニーを目指していると感じました。
めちゃくちゃタフで素手喧嘩上等のパンダは「カンフーパンダ」を思い出しました。
トムトム

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