赤足

COWBOY BEBOP 天国の扉の赤足のレビュー・感想・評価

COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)
3.7
声優の石塚運昇さんの突然の訃報を知り驚いた。自分の中でこのアニメ「カウボーイ・ビバップ」の"ジェット・ブラック"というキャラを演じていた石塚さん最高に好きであったため...ショックであった。本作はその劇場版作品。

近未来の太陽系を舞台に、宇宙船「ビバップ号」に乗って旅する賞金稼ぎ、スパイク・スピーゲル、ジェット・ブラック、フェイ・ヴァレンタインら乗組員の活躍を描くハードボイルドタッチのSFアニメ

万年、貧乏暮らしのスパイクとジェット率いるビバップ号が賞金首とトラブルに巻き込まれながら、オシャレにかつスタイリッシュかつクールに(笑)繰り広げられる人間賛歌的な部分も魅力であり、ビバップと名付けているだけに!音楽もJAZZなどがモチーフになっていたりと、アニメのタイトルにも使われておりセンスの良さと、登場するキャラクター全てに通じるであろう何処か影のある登場人物像のバックボーンとなりかなり上手く作品の雰囲気とマッチしている。そんな影を持った登場人物達がお互いの傷を馴れ合うじゃなく、寄り添うように集まったのがビバップ号であり、この作品の醍醐味でもあり、魅力でもあるのだ!因みにOP「Tank!」とED「THE REAL FOLK BLUES」もかなりヤバイくらいに素晴らしく。そんな、キャラの中でもスパイクとジェットのコンビは特に、名言が多く!彼らのやり取りは大好きであった。

スパイク
「肉の入ってねぇチンジャオロースは、チンジャオロースとは言わねぇんじゃねーのか?」

ジェット
「………金が無いときには言うんだよ。」


ジェット
「やはり人間、汗水流して働かないといけない
楽して儲けようとか、人の上前を撥ねて生きていこうとかいう人間には いつか天罰が下るのである それが教訓なんだが、教訓をすぐ忘れるのも人間の特徴の一つだ」

肝心の劇場版は、アニメシリーズ終盤前の設定の為に多分。アニメシリーズを見てからじゃないと少し分かりにくい話かもしれないが、クオリティは劇場版という事でテレビ版と比べるとかなり高く仕上がっており、特にクライマックスでのスパイクと敵との格闘シーンは鳥肌物でもあるので、興味があるならば1度は見てほしい。


今回の訃報には驚きました。謹んで哀悼の意を表します。本当に、本当にお疲れ様でした。
赤足

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