Azuという名のブシェミ夫人

ショコラのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

ショコラ(2000年製作の映画)
3.8
今日はバレンタインデー、という事でチョコレートと言えばこの映画。
こちらをご覧になる時の注意点。
『チョコレートが家に無い状況で見るな』
何故なら絶対に食べたくなるから。

宗教を重んじる閉鎖的な村にやってきた不思議な母親と娘。
彼女達は村人達の奇異なものを見る目をよそに、チョコレートのお店を開店する。
その甘い誘惑と親子の明るい人柄で次第に村人たちに変化が・・・。

原作の小説を先に読んでいて、その文章から主人公が作り出すチョコレートを想像していたので、実際に映像で見るとますます堪らなかった♪
とろける舌触りとか、スパイスを含んだ香りまで漂ってくるようでした。
ファンタジー要素を含んだおとぎ話の様ではありますが、その人々の生活にはチョコレートと同じで、とろけるような甘さもあれば、世知辛いビターさもあり、はたまたボンボンの様に見た目とは違ってひと噛みしてみると中身には驚くような事情があったりするのです。
宗教観や人生観の違いから相容れない人々を、分け隔てなく繋いでいく主人公。
ジュリエット・ビノシュのミステリアスな雰囲気がぴったりでした。

それとメイクを施していないナチュラルなジョニー・デップが見られる。
他にも普通の恰好をした作品はあるけど、彼の素に一番近いんじゃないかな。
変に着飾ってるより、ずっと色気がある。

あぁ・・・チョコレートチョコレート連呼してたら食べたくなってきた。
ギブミーチョコレート。