eddiecoyle

座頭市血笑旅のeddiecoyleのレビュー・感想・評価

座頭市血笑旅(1964年製作の映画)
4.2
市と赤ん坊の旅路。娼婦にお守りをさせる場面や赤ん坊との別れの場面、市の赤ん坊に対する気持ちの機微を現す演出が、三隅にしては珍しくカメラを低く置き比較的長回すスタイルを取っている。『斬る』で死臭漂うデザインされた画面がここでは「生」に反転している事には感動した。『血笑旅』と『地獄旅』のこの画面の違いはなんだろうとスタッフを比べてみたら、カメラも美術も同じで照明が山下礼二郎と古谷賢次の違い。この差だけなのか知らんが陰影パッキパキの血笑旅のほうが断然好み。この人情に訴える話とキレッキレの画面とのバランスがもうくっちゃくちゃで大好き。
eddiecoyle

eddiecoyle