夜光虫

4ヶ月、3週と2日の夜光虫のレビュー・感想・評価

4ヶ月、3週と2日(2007年製作の映画)
3.8
社会主義時代末期のルーマニア、ホテルも寮も団地も、すべてが灰色で重苦しい。ストーリー自体も重くて救いようがない。オティリアの懸命の行動に対して、当事者であるはずのガビツァはどこか他人事で無責任である。そして、もやもやした感情の蓄積と無力感を嘲笑うかのようなエンディング。当事者意識を持った自律的な生き方より、無責任で他人任せの生き方のほうがよかったのかもしれない、あの時代のルーマニアへの皮肉だろうか。
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