もとまち

都会の牙のもとまちのレビュー・感想・評価

都会の牙(1949年製作の映画)
3.6
原題の『D.O.A.』ってDead or Aliveの略だと勝手に思ってたけど、正解はDead on Arrival(到着時死亡)だった......という己のアホさ加減はどうでも良いとして、とにかく本作は男がひたすら突っ走る映画である。何せ致死性の毒物を何者かに飲まされてしまったのだから、数時間後か数日後には確実にあの世に行ってしまうのだ。それなら死ぬより先に誰がこんな目に遭わせたのか突き止めてぶっ殺してやる、という主人公のヤケクソじみた思考がイイ。時間が無いのだから行動もとにかく雑。人の家に無理矢理乗り込むし、半ば脅すような形で聞き込むをするし、銃があればとりあえず盗む。ついでにストーリーも雑になってしまったのが残念だが、まあ粗は気にせず素直にこのジェットコースターのような物語に身を任せてしまえば良い。撮影監督は昨日見た『M(1951)』と同じアーネスト・ラズロで、街中を主人公と一緒に疾走するカメラワークがダイナミックでカッコよかった。そういえばブラッドベリイビルもまた出てきたけど、使い方は『M(1951)』の方が良かったな。
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