コマミー

パウダーのコマミーのレビュー・感想・評価

パウダー(1995年製作の映画)
3.9
【開いても閉ざそうとする人達】


[気まぐれ映画レビューNo.153]



私は本作の事を、「第2のショーシャンク」と呼んでいる。


それはなぜかと言うと、"不思議な力"を授けられて、それを人々に恐れられ、"冷たい牢獄のような生活"をしていたが、"それ以外の自分を思ってくれる人々"のおかげで、そこから抜け出していく物語だからだ。最後のシーンなんかも、「ショーシャンクの空に」を思わせるシーンであるだろう。

だが、本作はファンタジーな要素がありながらも、"現実的な物語"でもあると言う事だ。

特に、今の"多様性な世の中"のこの時代、響く方も多いはずだからだ。外見が1つ違うだけで、馬鹿にされ、世間から除け者扱いにされながらも、それ以外の人々のおかげで生き抜き、自分にとっての輝かしい明日に向かって走っていける……。本作はあまり注目はされてないが、そんな要素が詰められた良作であるのだ。

また、これを監督したのがホラー映画の監督の"ヴィクター・サリヴァ"なのも中々凄い。彼は後に、コッポラプロデュースの「ジーパーズ・クリーパーズ」シリーズを手がける。
"ショーン・パトリック・フラナリー"の"パウダーことジェレミー"役も、どことなく滲み出る優しさある演技もとても良かったと思う。


ほんとどこかで地上波放送してほしいってくらい、個人的にオススメな感動作である。「ショーシャンクの空に」が好きな方なら響きそうな作品だし、今の時代にちゃんと観るべき作品なのは確かである。

出来れば、もっと注目されてほしい作品です。
コマミー

コマミー